雑記 ◆パーツレビュー マジ軽ロボ AKW-3000◆

マジ軽ロボ

名前からしてアピールがすごい(笑)


自転車のライトですって伝える気がまるで感じられないけど お気に入りのライトで、ドッペルさんとクエロに取り付けてる。既に製産終了から15年以上経っているマジ軽ロボ。メインのライトとしては明るさ不足だけど、補助灯として使うのにもってこいなライト。トンネルや草木が生い茂った山道など昼間でも明かりがほしくなる場面は結構あるが、バッテリー式ライトの電源を入り切りしたり充電したりが面倒なので、走行発電なマジ軽ロボを昼夜問わず点灯させている。

マジ軽ロボのすごい所は発電ライトなのにペダルが重くならないこと。発電量が天候に左右されることもなく、もちろん電池代もかからないし、電池切れの心配もない。世界初の磁力で発電するヘッドライトという画期的な商品だった。

発電方法は電磁誘導で、ホイールのスポークに取り付けた磁石が車輪の動きと同じく回転し、これがフレーム側に取り付けたコイル部の横を通る度に磁界に変化がおこって、コイルに電流が流れて発電される仕組み。要するに車輪をでっかい発電モーターとして使っちゃおうという発想だ。電磁誘導マジ軽ロボというロボットみたいなネーミングセンスだが、このライトは本当にすごいと思う。

電磁誘導は昔から知られていたから、磁力で発電するライトも昔からあった。現在もリアピカ君などの製品が販売されている。だけどどれも点滅や補助灯ばかりで、前照灯として実用レベルの製品として作られたのはマジ軽シリーズしか知らない。暗いけど(笑) たまにクラウドファンディングで話題に上がる物もあるけど、前照灯として使えますよって明るさのものは知らない。暗いけど(笑) 

販売価格は普通のリムダイナモライトより高い(;^ω^) そのため世の奥様方にはあまり評判が良くなかったが、それでも今までに販売された電磁誘導のライトの中では安い方で、量産数がもっと多くなっていたら、世の奥様方がニッコリできる値段になっていたかもしれない。日本の中小企業が低コストの部品を集めてマレーシアの工場で生産して、頑張ってギリギリの値段で販売していたんだから、この販売価格でも凄い努力したんだなって思う。普通のリムダイナモライトの販売価格を考えたら高くできない、でも生産コストを考えたら横並びの値段にもできない。ずいぶんと頭を悩ませたことだろう。

マジ軽シリーズの中でも一番最終型に位置付けられるマジ軽ロボはコイル部分を大きくして発電量を増やす工夫がされており、2つの日亜化学工業 白色チップLED NFSW036CTが発光して前方をそこそこ広く照らす。マジ軽シリーズの前モデルは砲弾型の白色LEDが3つだったから、明るさ不足が大幅に改善されたと言えよう。この日亜化学工業の白色チップLEDは一部のリムダイナモにも採用されていて、最大出力は12.3cdなので1つでも十分明るい。マジ軽ロボはこれが2つだから、しっかり発電できれば街灯がない夜道も問題ないはずなんだけど、磁力発電は発電量が少ないので、実際はそれほど明るくは照らしてくれない。

発電量が多くないことは製造元も自覚しているようで、自社使用の自転車に取り付けているマジ軽ロボは、磁石の数を増やしてある姿がGooglemapで確認できる(笑) マジ軽ロボ ユーザーの立場としても、板状の磁石もう1つ欲しいわって思ってしまう。まあ、他の磁石を付けて発電量を増やすという方法もあるけど。

マジ軽ロボは、磁石の数以外にも車輪の大きさと回転速度によって発電量にかなり差が出るので、小径車に取り付けて夜道を走ると明るさが足りないと実感させられる。路面状況の把握は無理で、ボヤっと前を照らしている感じ。そもそも20~28インチが取り付け対象の製品だから、小径車に取り付けて性能が十分に発揮されないのは当然の結果なわけで(;^o^)

それは承知の上ですよって事で、20インチのクエロのみではなく 16インチのドッペルさんにも取り付けているが、実測で3v120maぐらいの発電量しか得られないので、日亜化学工業 白色チップLED NFSW036CT 2つに対して電力供給が全然足りない(笑) 3倍ぐらい…少なくとも2倍の出力がないと駄目なので、それならばと逆転の発想で白色チップLED を電力消費がより少ないNICHIAのNSSW157T (最大出力1つあたり8.5cd)に交換して使っている。これが最適なのかはわからないけど、電力消費量と明るさが2/3ぐらいなので、速度控えめな小径車でもそこそこ性能が発揮できて、まあまあ明るく照らしてくれる。押し歩きの時も光るので使い勝手はなかなか良い。もちろん補助灯程度の明るさだけど、どんな時も前を照らしてくれるのは心強い。

20インチのクエロに取り付けているマジ軽ロボも同様に白色チップLED を交換してあるが、こちらの方がちょっと明るい。体感で明るさ2割り増しといった感じ。

ちなみに上記2種類の白色チップLED は秋月電子通商で購入できたので、とりあえず補修用として予備も購入してある。今も販売を継続しているかは未確認だけど、なければ他の物でも構わない。チップLED は温度の高いハンダゴテでハンダ付けしようとするとすぐに壊れてしまうので、ハンダゴテの出力に注意が必要だ。

チップLED のみでなく、普通の砲弾型 白色LEDに交換しても不具合なく点灯したので、マジ軽ロボを取り付ける自転車の発電量にあわせて選べば良いと思う。改造を推奨する訳じゃないけど(笑) 2灯の内の1灯を赤色LEDにして、配線をのばしてリアライトにするって使い方もできるぞ。改造は推奨しないけど(笑)

マジ軽ロボにはライト部の左右に赤色のLEDがついていて、発電量が多くなるとこれが点滅して周囲に存在をアピールしてくれるようになっているが、実際はあまり目立たない(笑) 自転車に乗ってる自分自身がそう思うんだから、「なんか赤く点滅してる!」って周りに気付いてもらえるとは思えない。小径車の場合は発電量が多くなること自体があまりないし、夜道は速度を落として走行するので なおのこと発電量が少ない。登り道なんて、やっと光ってますギリギリなんですって感じの光り方だから、赤色のLED はまったく点滅しない。

その為、この赤色LEDがうっすら光り出すとペダルを順調に踏み込んでることが目に見えて実感できるので、なんかちょっと嬉しくなる(笑) まあ(;^ω^)いらんけど。

消費電力の少ない赤色LEDとはいえ2つ光らせるのはきびしいので、ドッペルさんの場合は1つに減らして配線を長くして、車体後方のシートポストの下の方に取りつけてリア点滅灯として使っている。1つに減らしたことで明るさが増したけど、LED自体が小さいので やっぱりアピール力はあまりない(笑) 真っ暗な道だと気付くけど、街灯がある街中だとたぶん周りは気付かないと思う。クエロの方も赤色LEDを1つにしてあるが、こちらは低速走行でもわりと光ってくれる。真後ろに対してはある程度 存在アピールになってる。まあ、クエロにはリアピカ君もつけてるんですけど(笑)

ここまで結構 駄目な子扱いしてしまったが(笑) 分解してライト部分の基盤を見てみると発電した電気を無駄無く使えるようにバランス良い部品構成になっていて凄いと思う。一度このデカくてブタ鼻のようなライトをスマートにして明るさもアップさせようと、発電部分以外全てを別の部品にしてみたが、効率が悪くなるばかりで更に駄目な子になってしまった(笑) 生意気な事しようとしてすいませんって事で、すぐにもとに戻した。(一部を除く) 今ではこのブタ鼻ライトにも愛着を感じてるので、ダサくても暗がりで明るさの恩恵を受ける度に、(*´∀`)マジ軽ロボありがとうと思っている。ダサい上に外しにくいから、盗られる心配もないし(笑)

ハブダイナモと明るくて消費電力が少ないLEDが当たり前になった今の時代では、重たくて明るさ不足の磁力発電が主役の座を射止める未来は難しいかもしれないが、マジ軽ロボの様な商品が再び商品化されないかなとちょっと思ってる。

最後に、マジ軽ロボのパッケージと取り付け説明書が自転車部品の魔窟から出土したので(笑)画像を載せておく。需要があるか知らんけど自分用メモだし(笑) これで別の自転車に移植する時に困らないで済むと思う。


平成の商品なのに昭和な感じなパッケージ



こっちは取り付け方の説明書



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