ドッペルさん日記 その6◆フロントライト交換 マジ軽ロボ AKW-3000◆

ドッペルさんにはフロントライトとして、オートバイ用のフォグランプがハンドルバーに取り付けてある。元がオートバイ用なので明るさは十分だが、USB出力で電力供給ができるようにしてある為、モバイルバッテリーの電力消費が早くて使用できる時間が思っていたよりも短かった。一般的なオートバイは12Vだから5VのUSBにはちょっと負担が大きかったようだ。名古屋行きの時にバッテリー切れを経験したし、電力供給の問題を解決する方法を考えることにした。

一番手っ取り早い方法として考えられるのはダイナモ発電で、ホイールをハブダイナモにするか後付けのリムダイナモを付ければ、ドッペルさんに発電機能を追加することができて、電池の残量を気にする必要がなくなる。しかし小径車には、ハブダイナモとリムダイナモのどちらを選ぶにせよ問題点がある。まずハブダイナモの場合、16インチのドッペルさんのホイールをハブダイナモ化しようとすると、小径ホイール用のハブダイナモを選ぶ必要がある。普通のハブダイナモでも付けれない事はないが、走行時に小径車はホイールが高速回転するため、普通のハブダイナモでは発電過多で壊れてしまう…というリスクがある。実際のところどうなのか試したことはないけど、そういうことらしい(´ヘ`;) 取り付けて走って夜道で壊れました…なんて事になったら泣くわ(笑)小径ホイール用はホイールが高速回転でも大丈夫なんだけど…


めっちゃ高い。

ホイールが買えちゃいますぜヾ(・д・`;) ってぐらいお値段高め。

買えんわ。



じゃあリムダイナモの場合はというと、そもそもママチャリのようにライトを取り付ける場所が用意されていない。ちょっと前まではVブレーキに固定するタイプの取り付けアダプターが売られていたが、今は手に入らないので、リムダイナモを取り付けるのに頭を悩ませることになる。それともう1つ、リムダイナモも16インチに取り付けるのは想定外となるので、使用中に負荷がかかって壊れるリスクがある。じゃあダメじゃんと思うかもしれないが、



(;`・ω・)ノこっちは安い!



1000円以下の物もあるのでお財布に優しい。もちろん上を見れば青天井で、お幾ら万円の物もある。買わないけど(笑) 実は今回の日記を書く前、ドッペルさんにリムダイナモをつけてみた事があったんだけど、ペダル回しが重くなって足が疲れるという大きなデメリットに打ち勝つことができなかった。ちなみに車体への取り付けは、ホームセンターで売っていた塩ビ管を固定する金具を使った。フロントフォークに金具を付けてダイナモを固定して、使用時にダイナモのゴムローラーがタイヤに軽くあたるようにした。抵抗の大きさ考えたらホイールのリムに軽くあてる方がいいんだけど、固定金具の大きさなどを理由に細かな位置調整はできず諦めた。まあ、この時はこれで十分満足していたんだけどね。しばらく使っていたけど、明るさは十分で壊れることもなかった。だけど、走らない子のドッペルさんに足が疲れるダイナモ発電が加わると…坂道を登れん( ´Α`) 使用環境が坂多めの田舎道だし、悩んだ末にやっぱり外そうって事になった。ペダルが重くなるから嫌だなーって、使うのをためらってしまうんじゃ、宝の持ち腐れですわ。

そういった無駄な回り道をして辿り着いた結論が、負荷がかからない発電ライトを取り付けるというものだった。そんな上手い話があるわけ…あるんですよこれが( ´・∀・`)



そう、電磁誘導マジ軽ロボだっ!!!



詳しいことはマジ軽ロボのページに長々と書いた(笑)このライトが大好きだからな。勿論今回も長々書く(笑)このライトが大好きだからな。まず、おさらいで簡単に説明すると、マジ軽ロボは世界初の磁力で発電するヘッドライトで、ホイールのスポークに取り付けた磁石が車輪の動きと同じく回転し、これがフレーム側に取り付けたコイル部の横を通る度に磁界に変化がおこって、コイルに電流が流れて発電されるという凄い仕組みになっている。ペダルが重くならないしバッテリー切れもない。画期的な走行発電というわけだ。



(;^ω^)まあ、読んでもわからんよね。

むっちゃ早口で喋ってそうって感想だよね(笑)言い過ぎだぞ。



要は、車輪をでっかい発電モーターとして使うんだなって、おおざっぱに理解してもらえばだいたいあってると思う。とにかく、このマジ軽ロボは我儘な要望に答えてくれる貴重な存在だったので、リムダイナモを取り外してマジ軽ロボをかわりに取り付けることにした。もちろん取り付けるにあたって問題点が無いわけではない。マジ軽ロボも16インチは取り付け対象に含まれていない。まあ、小さい子(小径車)にバッテリーライト以外の物を付けようとすると、どうしても簡単にはいかないものだ(;^o^) どちらかというと、リムダイナモよりマジ軽ロボの方が取り付け難易度は高い。まず磁石をスポークに取り付ける作業に苦労した。ホイールが小さいのでスポーク同士の間隔が狭く、長方形の板状磁石を取り付けできる位置がなかなか決まらなかった。1つなら位置決めにそれほど苦労はないが、取り付けが必要な磁石の数は3つなので、全体のバランスも考えに入れて取り付け位置を決めてなんとか取り付けた。ちょっと磁石の取り付け位置の間隔が偏ってしまったが、他に良い取り付け場所が見つかるとは思えないので良しとした。面倒くさがったわけではない、念の為(笑)

次に車体側にコイル部を取り付ける。リムダイナモの取り付けで培ったノウハウが大いに役立った。ホームセンターで買った塩ビ管を固定する金具でフロントフォークに固定する。マジ軽ロボは磁力なのでしっかり動かないように固定しないと磁力に負けてスポークに取り付けた磁石にくっついてしまう。走行中にくっついてしまうと危ないので、固定金具の数を増やしてガチガチに固定した。これで発電部分は完成したので、続いてライト本体を取り付ける。これは難しくない。ドッペルさんのフレームにはライト取付用の穴が空いているから、そこに付けるだけで済む。ボルトの長さが足りなくて長いものに交換する必要はあったが、それ以外は問題なくあっさり取り付けられた。ライト本体と発電部分を接続して、試しに車輪を手で回してみる。ウィンウィンと音を立てながら車輪が回って、ぼや~~~っとライトが点灯した。



(〃´ω`〃) 感動♪



車輪の回転が止まる。もう一度手で車輪を回す、今度はさっきよりも強めで。ウィンウィンウィンウィンと音を立てながら車輪が回って、ぼややぁ~~~っとライトが点灯した。さっきよりちょっと明るい。



(*´ω`*) 感動♪♪



こんな楽な走行発電って他にないでしょ。車輪が回るだけで電気が得られるって、もう錬金術の領域だわ(笑)売れんけど。これはね、凄い物を取り付けてしまったよと思いながら試走してみる。さっきより明るく前方を照らしてくれる。マジ軽ロボ凄いわ。坂道でも負担にならないし。



(´・ω・)…ちょっと落ち着いた。



マジ軽ロボあんまり明るくないわ。下り坂とかペダルをしっかり漕いでいる時はそこそこ明るいけど、上り坂は暗くて実用的じゃない。押し歩きの時は全く光らないのも使い勝手が悪い。あとライト本体の左右に赤色LEDがあって点滅するようになっているんだけど、点滅しているところをほとんど見ない。スピードが出てくるとたまに点滅するけど、弱弱しい光り方でアピール力が全然ない。やはり16インチの小さな車輪では発電量そのものが少ないようで、マジ軽ロボの本来の性能が発揮できてないように思える。これでは実用的ではないので、1度外して改造することにした。

まず手始めに、発電部分をテスターと繋いで、発電量がどの程度か確かめてみる。実測で3v120maぐらい。これで白色チップLEDを2つと赤色の砲弾型LED 2つを光らせていたわけだから、明らかに電力が足りていない。これだと白色チップLED1つ分の電力も完全には賄えていない。これでは明るさが足りないように感じるのは当然だ。車輪の回転速度を速くする以外に発電量を増やす方法としては、磁石を増やすという方法があるが、スポークに取り付けられる磁石は手元にない。発電量を増やせないとなると、電力消費量を減らすしかない。マジ軽ロボに使われている白色チップLEDは、以前に秋月電子通商で購入したことがあるのでデータシートが手元にある。それによると日亜化学工業製 白色チップLED NFSW036CTで、12.3cdとかなり明るい物であることが分かった。必要な電流は150maで、2つで300ma。赤色のLEDは1つあたり10~20maぐらいの電力消費だと思われる。



( ´Α`) くっ…この腹ペコキングめ



こんな大食いの子に食べさせる電力なんてウチにはありませんよって事で、日亜化学工業製 白色チップLED NFSW036CTは取り外した。正確にはニッパの先でペキッとやってガリッ!ガリッ!ガリッ!って削り取った。意外と頑丈で外して再利用するわけにはいかなかった。かわりに砲弾型の白色LEDを2つハンダ付けする。赤色LEDはとりあえずそのままにしておく。白色LED 2つの電力消費は少ないので、これなら赤色LEDに必要な電力も十分賄えると思う。ついでに明るさセンサーにビニールテープを覆いかぶせて、昼間でも夜ですぜと誤解させてマジ軽ロボが昼夜問わず点灯するようにした。

さて試走してみる。おー、さっきより簡単に点灯するようになった。低速で走っている時や坂道をゆっくり上る時もしっかり点灯していることがわかる。白色LEDの性能が出し切れてる感じはある。赤色LEDもちょっと明るく光るようになった。う~んでも、砲弾型の白色LEDだから光が広がらずスポットな照らし方になってしまった。総合評価として、前と比べて大幅に改善されたとは言えない結果に終わった。

これでは駄目なのでもう一度取り外す。今度は消費電力が少なくて広く照らす白色チップLEDを付けてみることにした。電子部品の魔窟を探したところ見つかったのはNICHIA(日亜化学工業と同じ?)のNSSW157Tで、ハンダ付けがやりにくいので使わずに魔窟入りになってた物だ。この白色チップLEDは1つあたり8.5cdなので明るさは十分だ。必要な電流は80maずつなので、ドッペルさんのマジ軽ロボの発電力には丁度いい。下り坂とか一時的に電力供給量が増える時もあるので、ちょっと足りませんってぐらいが負担なくていい。早速 砲弾型の白色LEDを外して付けかえる。熱に弱くて小さいのでハンダ付けがやりにくい。ついたーって思ったらハンダ付けしたところがポロっと外れて落ちたり、なかなか手こずる。とりあえずハンダ付けが終わるとテスターで点灯確認のみして、ホットボンドで外れないように固めた。今度は赤色LEDにも手を加える。このままだと電力不足でほとんど光らないと思うので、1つ外すことにした。これで消費電力が減るので、結果的に赤色LEDが点灯しやすくなって明るさも増すはずだ。ただライト本体の横で点滅しても意味がほとんどないので、配線を伸ばしてシートポストの後ろに取り付けた。あわよくばこれをリア点滅ライトとして使っちゃおうという算段だ。取り付けが終わり、早速試走する。ちなみに赤色LEDはいったん外して車体の中央あたりに後ろ向きでビニールテープ止めしてある。シートポストの後ろだと点滅してるか自分で見えないからな。

では試走。…おぉ、いい感じに点灯してる。白色チップLEDの性能がそこそこ発揮されてる。日亜化学工業製 白色チップLED NFSW036CTよりも前方を明るく照らしてくれている。押し歩きの時もギリギリだけどちょっと前方を照らしてくれてる。まあ押し歩きの時は周りにアピールできる程度の光り方で問題ないし。以前より使い勝手はなかなか良くなったわ。

赤色LEDも前より光ることが多くなった。坂道はほぼ光らないけど、普通に走っている時はちゃんと点滅するようになった。ちょっとだけ明るさも増したようだ。でもLED自体が小さいので後方へのアピール力 自体は弱い。真っ暗ならそこそこ目立つけど、多少明るさがある街中とか薄暗い程度のトンネルでは周りに気付いてもらえないと思う。まあ無いよりはいいけど、これ一つに背中を任せるのは安心感が無い。期待し過ぎだったわ。

とりあえず今できる事は全てやったので、このまま使ってみようと思う。使っていてやっぱり性能面とかデザインとか気になるようなら、また手を加えるかもしれないけど、今はこれでいいや。他の改造アイディアとしては、磁石を増やして発電量を割増する方法や、コイル部分を2つに増やして発電量を2倍に増やす方法。それからソーラーパネルでコンデンサーに電気を蓄えて、太陽光発電と走行発電とのハイブリット電源にするアイディアとか、マジ軽ロボの回路を全て新しく作るというアイディアなどがあるけど、どれも面倒だからな(笑)マジ軽ロボ自体がすでに販売終了した商品だから、部品の調達も難しいし。

まあ明るさ不足気味のライトとはいえ、何時でも前方を照らしてくれるマジ軽ロボの存在は頼もしいので、取り付けて良かったと思う。ちなみに、一連のフロントライト交換計画の前にハンドルバーに取り付けていたオートバイ用のフォグランプは、もう一度ドッペルさんのハンドルバーに取り付けてある(笑)補助灯として100円ショップで購入したコイン電池式LEDライトも外していないので、なんと3灯体制だ(笑)こんなに(ヾノ・∀・`)イラナイイラナイ

マジ軽ロボの明るさだけでも法律上は問題ないが、田舎道を走るのに明かりは多い方がいい。これはこれでバッテリー ドカ食いという問題があるけど (;^ω^)なんか三歩進んで二歩下がったような結果に落ち着いてしまった。まあ最終的に、取り外しが容易にできる明るいバッテリーライトをメインにして、マジ軽ロボを補助灯とするライト環境が整えられればベストなんじゃないかなと思う。

見た目からして、無理やりつけました感が出てる(笑)2022年9月撮影

マジ軽ロボが電源のリア点滅ライト。目立たない子(笑)


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